「せっかくバスツアーの特集を組むのだから、それに合わせてカイのツアーをつくってみよう」
「そうしよう、そうしよう!」
こう考えたわけです、簡単に。
「で、どんなツアーにする?」
「やっぱり、カイらしいツアーでしょう」
「カイらしいツアーって?」
「いや、だから、カイらしい……」
最初から「……」です。アイデアは出てきます。別の業務でツアーをつくった経験もあります。でも、「カイらしい」ツアーという条件をつけると、なんだか自縄自縛状態になってしまうのです。北海道の歴史や文化をテーマにするのか、あるいはバスツアー処女地を目指すのか。考えられることはたくさんあっても、それがバスツアーとして成立するかと考えると、よく分かりません。
モニターツアーではないわけで、価格に見合った、いやそれ以上の満足感をお持ち帰りいただかなければ、やった意味がないのです。
また、当社(ノーザンクロス)は旅行業者ではないため、単独でのバスツアーは開催できません。そこで、プロの力を借りようという魂胆で、今回のツアー企画は、野口観光とシィービーツアーズ、そしてノーザンクロスの3社共同で実施することとしました。
野口観光とはもう30年近いお付き合いで、「カイ」のオフィシャルスポンサーにもなっていただいています。シィービーツアーズとは北海道遺産ツアーや平取町のツアー等を長く一緒にやってきました。
2社に共同開催をご快諾いただいたので、野口観光の札幌営業所でさっそく初顔合わせです。野口観光2名、シィービーツアーズ1名、ノーザンクロス2名が、これから「カイ」のメインツアーづくりに携わっていくことになりました。
まず、今回のメインツアーは、せっかくの大人旅なので、1泊したいと考えています。
道内の野口観光のホテルは現在、3つのカテゴリーによって構成されています。リーズナブルな「亭」シリーズ、アッパーミドルクラスの「風」シリーズ、そして高品質の「望楼」シリーズです。バスツアーで「望楼」は難しいので、大人旅を意識して「風」シリーズのどこかに今回は泊まれないかと考えています。
また、野口観光は以前、「オンセンバカンス」という自前ツアーを行っていました。これは、同社のホテルへの無料送迎バスが、その行き帰りの道中に各地の観光ポイントに立ち寄り、食事をする等といった、とても面白い取り組みでした。ここしばらく休止していたのですが、今回のツアーでは、この「オンセンバカンス」の枠組みを利用させていただけることになりました。
さて、スキームは見えてきました。宿泊先も野口観光の「風」シリーズならば、伊達の大滝地区、洞爺湖、函館の湯の川のいずれかになります。
そこまではすんなりと決まったのですが、肝心のテーマが決まりません。
そんなこう着状態の中、誰かが言いました。
「カイの特集がバスツアーですよね。ならば、その内容と連動させることはできないのですか」
「…!」
テーマは決まりました。
さて、そのテーマは次回、お知らせします。
ヒントは8月9日から始まる特集の某カテゴリーに隠されています。
お楽しみに!