プロローグ

何かが起こりそうな予感と期待と。

空知の南は、岩見沢と札幌、そして新千歳空港のトライアングル地帯にあたります。豊かな農業景観が広がるまちでいま展開されている「つなぐ」と「むすぶ」。何かが起こりそうな予感と期待―動く人々を取り上げます。

2024/01/10

若者とまちの人をつなぐ「N」の灯し火 〜岩見沢まちづくりコンソーシアム〜

空知で唯一、大学のあるまち・岩見沢。近年、市民と学生がつながり合って、まちを盛り上げようという動きが生まれている。そんな中で2023年春に結成されたのが「岩見沢まちづくりコンソーシアム」というまちづくり組織だ。空知の要・岩見沢のまちで、なにが始まろうとしているのだろう。

2024/01/10

人とまち、人と人を接ぎ、育てる。豊かな実を結ぶために。―栗山煉瓦創庫くりふと

JR栗山駅の南側にかつて農作物を保管していたレンガ造りの倉庫がある。2023年、レンガ倉庫は新しい役割を得てオープンした。ただ、その役割が少しわかりにくい、かもしれない。初めて訪れた人は「ここって何する場所?」と口をそろえるという。その答えは……。

2024/01/17

コワーキングスペースから始める、地域おこし改革 〜ながぬまホワイトベース〜

「地域おこし協力隊」と「コワーキングスペース」。一見なんの関連もなさそうなこの2つをつなげ、地域課題を解決しようという取り組みが長沼町で始まっている。隊員として来てもなかなか定着しないという、どのまちも抱える課題をクリアするヒントのひとつがここにある。

2024/01/24

自分たちが農業を楽しめば、きっと子どもたちにも伝わる。南幌町の若手チーム「農猿」

「農業ってかっこいい!」と、子どもたちが憧れる活気のあるまちづくりをめざし、若者たちが結成した「農猿」。収穫時期のイベントを盛り上げ、新しいスタイルの農業体験や商品開発にチャレンジしている。横のつながりを広げていく行動力や発想力は、どこから生まれてくるのか。

2024/01/31

彼らが畑に集まる理由。~由仁と栗山で育つサツマイモ「由栗いも」~

「イモ」といえば、ジャガイモが主流の北海道で、2つの町が結束して、サツマイモの産地化を目指している。空知管内の由仁町と栗山町だ。「由栗(ゆっくり)いも」のブランド名に込められた思いとは。

2024/02/07

室蘭本線130周年記念列車がつなぐもの―「道外禁止!?」鉄道プロジェクト

1892(明治25)年、北海道炭礦鉄道の室蘭-岩見沢間が開通し、空知の産炭地から室蘭港への石炭輸送が始まった。これにより北海道の石炭輸送は急速な発展を遂げる。それから130年。室蘭本線沿線で、さらに台湾やタイへ、新しい交流が広がっている。

2024/02/14

サイドストーリー:岩見沢志文の草分け辻村直四郎

屋敷林と原始林のあいだに

空知の南エリアに注目した特集を受けて、あらためて取り上げたいことがある。『馬追原野』で知られる小説家辻村もと子と、その父直四郎、そして彼らをめぐる時代のことだ。開拓期から、直四郎が亡くなるアジア太平洋戦争の開戦前まで。岩見沢市志文をめぐる物語を綴ってみよう。

2024/02/28

地域史に新たな光を差し込む写真群

岩見沢市志文に辻村農場を拓いた辻村直四郎は、自らの仕事や家族を記録し続けるアマチュア写真家の顔も持ち合わせていた。2022年9月に思いがけなく発見されたガラス乾板群は、地域の歴史の総体を写し込む、きわめて貴重なドキュメントだ。

2024/03/06

写真からひもとく辻村直四郎と岩見沢

一枚の写真が、長年解けなかった問題をあざやかに解決してみせることがある。あるいは逆に、それが新たに大きな問題を指し示すこともあるだろう。岩見沢志文の草分けとなった辻村直四郎が残したたくさんの日記と写真をめぐって、前回につづいて考えてみたい。

2024/03/13

人間と土地の交わりから、辻村もと子を読む

岩見沢志文の開拓のリーダーだった辻村直四郎が残した日記と写真から、辻村家と地域の歩みをスケッチしてきた。最終回は、直四郎が深く愛した娘、辻村もと子の作品世界について考えてみたい。いまもと子を読むことの意味が、あらためて問われていると思うからだ。

2024/03/20

ENGLISH