歩いてみたら、出会えた、見つけた。

おいしい話

もちつき名人の技あり必見!!

日本一のもち米産地を盛り上げようと、10年前から名寄市民や勤務者を対象に「もちつきチャンピオン決定戦」を開催。いかに早く、上手にもちをつけるか、競ってきた。今回は9代目なよろもち大使のみごとな技に迫った。
矢島あづさ-text 伊田行孝-Photo

法被には歴代の「なよろもち大使」の名が連なっている

もち米に目覚めた若き生産者

「もちつきチャンピオン決定戦」で優勝すると、“なよろもち大使” の称号と賞金がもらえる。昨年、9代目の名誉に輝いたのは、もち米生産者の今田正志(こんた・まさし)さんと大出崇博(おおいで・たかひろ)さん。ふたりとも、やわらかく硬くなりにくいので、お菓子の原料として人気の「はくちょうもち」と、粒が大きく収量が多い「風の子もち」を栽培している。コンビを組んだ理由には、ちょっとしたドラマがあった。

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「結婚披露宴でもちつき、いいよね。やりたい、広めたい!!」
29歳の大出崇博さん(左)と41歳の今田正志さん(右)

──大出さんを相方に選んだのは?

今田冬のバイトを一緒にやった仲だし、がたいもいいし。でも、いちばんの理由は4年前に生産組合の視察で群馬や新潟の取引先に行ったときのこと。それまで、うるち米に未練を持っていた大出くんが、群馬製粉、日の本穀紛、サトウ食品で担当者の話を聞くうちに感銘を受け、もち米に対する気持ちが変わり「僕、一生懸命もち米作りますっっ」と言ってくれた。そういう奴こそ、なよろもち大使になるべきだ!! と思って。

──うるち米からもち米へ、気持ちが変化したのは?

大出うるち米をあげると喜ばれるけれど、もち米は「あまり食べないからいらない」と言われる。うるち米ほど市場に出ているわけじゃないし、どんな製品になり、誰が食べているのか、わからない。うるち米の方が絶対作りがいがあると信じてた。ところが、取引先に行ってみると、大企業のこの商品も、あの商品も、名寄産のもち米を使っている。素直にすごい、がんばってみようという気になった。

なよろもち大使のつき方教室

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【おいしくつくコツ】

今田「はじめは静かに、だんだんリズミカルに、仕上げは優しく滑らかに」
大出「手水は少ないと杵にもちがつき、多すぎるとコシがなくなるから気をつけて」

材料/もち米 2升(切り餅100枚分)

  1. もち米を研いだら6時間ほど水につけ、30分以上かけて、しっかり水を切る。
  2. 蒸し器に濡らした蒸し布を敷き1を入れ、お湯が沸騰したらセットして、米の芯がなくなるまで強火で30~40分蒸す。
  3. そのままおこわとして食べられる硬さ。蒸しすぎるとコシのないもちになるよ!

  4. 蒸している間に臼に熱湯を入れ、杵の先を入れて温め、つく直前にお湯を取り除く。
  5. 米が蒸しあがったら、素早く臼に入れ、米粒同士がくっつくまで杵を押し付けるようにこねる。
  6. 重要ポイント!!
    もちつきは「こね8 割、つき2 割」。こねで、もちのおいしさが決まる

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  7. 全体がひとまとまりになったら、つきはじめる。大使なら80回ほど、通常は100~120回がめやす。
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なよろもち大使おすすめ超うまレシピ

こんなに簡単に、 洋風スイーツに激変!!

メープルシロップバターもち

材料/つきたてのもち、メープルシロップ、バター 各適量

  1. つきあがったもちを手でたいらにする。
  2. フライパンにバターを溶かし、1の表面がカリッとするまで焼く。
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  4. 2にメープルシロップをかけたら出来上がり。
    ※市販の切り餅を使う場合は、電子レンジでやわらかくしてからフライパンで焼く。
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    メープルシロップバターもち

なよろもち大使のスイーツ工房!!
●Farmers cake 花琳 7月9日OPEN

今田さん夫妻は「もっともち米の可能性を広げたい」と、スイーツ工房をオープン。名寄産の素材にこだわり、もち米スイーツや季節の果物ケーキなど、農家ならではのアイデアを生かしたスイーツづくりに挑戦。まずは、子どもからお年寄りまで、地元の人に喜んでもらえるように、誕生日や記念日の注文を受け付けている。将来は、農業と食のつながりを伝えるようなお菓子教室も夢見ている。
TEL:090-9513-8545

今年は誰がなよろもち大使に?
●なよろ産業まつり~もち米日本一フェスタ~

とき:2016年8月21日(日)
ところ:なよろ健康の森
名寄産の農産物や加工品の直売会のほか、なよろもち大使を決める「もちつきチャンピオン決定戦」、もちまき、ステージイベントなどを開催予定。牛の丸焼きコーナーをはじめ、伊勢の「赤福」、岡山名物「きびだんご」も販売される。
▲お問い合わせ 名寄市経済部農務課農政係 TEL:01655-3-2511

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「もちまき」が始まると一気に盛り上がる
(名寄市役所提供)

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