「もちつきチャンピオン決定戦」で優勝すると、“なよろもち大使” の称号と賞金がもらえる。昨年、9代目の名誉に輝いたのは、もち米生産者の今田正志(こんた・まさし)さんと大出崇博(おおいで・たかひろ)さん。ふたりとも、やわらかく硬くなりにくいので、お菓子の原料として人気の「はくちょうもち」と、粒が大きく収量が多い「風の子もち」を栽培している。コンビを組んだ理由には、ちょっとしたドラマがあった。
今田冬のバイトを一緒にやった仲だし、がたいもいいし。でも、いちばんの理由は4年前に生産組合の視察で群馬や新潟の取引先に行ったときのこと。それまで、うるち米に未練を持っていた大出くんが、群馬製粉、日の本穀紛、サトウ食品で担当者の話を聞くうちに感銘を受け、もち米に対する気持ちが変わり「僕、一生懸命もち米作りますっっ」と言ってくれた。そういう奴こそ、なよろもち大使になるべきだ!! と思って。
大出うるち米をあげると喜ばれるけれど、もち米は「あまり食べないからいらない」と言われる。うるち米ほど市場に出ているわけじゃないし、どんな製品になり、誰が食べているのか、わからない。うるち米の方が絶対作りがいがあると信じてた。ところが、取引先に行ってみると、大企業のこの商品も、あの商品も、名寄産のもち米を使っている。素直にすごい、がんばってみようという気になった。
今田「はじめは静かに、だんだんリズミカルに、仕上げは優しく滑らかに」
大出「手水は少ないと杵にもちがつき、多すぎるとコシがなくなるから気をつけて」
材料/もち米 2升(切り餅100枚分)
そのままおこわとして食べられる硬さ。蒸しすぎるとコシのないもちになるよ!
重要ポイント!!
もちつきは「こね8 割、つき2 割」。こねで、もちのおいしさが決まる
材料/つきたてのもち、メープルシロップ、バター 各適量
今田さん夫妻は「もっともち米の可能性を広げたい」と、スイーツ工房をオープン。名寄産の素材にこだわり、もち米スイーツや季節の果物ケーキなど、農家ならではのアイデアを生かしたスイーツづくりに挑戦。まずは、子どもからお年寄りまで、地元の人に喜んでもらえるように、誕生日や記念日の注文を受け付けている。将来は、農業と食のつながりを伝えるようなお菓子教室も夢見ている。
TEL:090-9513-8545
とき:2016年8月21日(日)
ところ:なよろ健康の森
名寄産の農産物や加工品の直売会のほか、なよろもち大使を決める「もちつきチャンピオン決定戦」、もちまき、ステージイベントなどを開催予定。牛の丸焼きコーナーをはじめ、伊勢の「赤福」、岡山名物「きびだんご」も販売される。
▲お問い合わせ 名寄市経済部農務課農政係 TEL:01655-3-2511