好きになると、知りたくなる。
知ると、もっと好きになる。
映画と北海道をつなぐコラム「映画と握手」。
観た方歓迎、観てない方大歓迎!
新目七恵-text & Illustration
第6回

「(日本語) 居酒屋兆治」

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映画は函館のほか、札幌・すすきのでも撮影された。キャバレー勤めのさよ(大原麗子)が千鳥足で帰るシーンは、秋水ビル西側の裏路地が現場に。当時のパンフレットには「見物人は昼の撮影の三倍にもふくれあがった。そのなかで、同時録音の撮影とあってスタッフの緊張感はいっそう高まる。」とロケの様子が記されている。この通りは今も健在で、しかも(酒飲みには)嬉しいことに赤提灯の店がある! ここは焼鳥屋「鳥てん」。映画公開後にオープンし、今年19年目を迎えるそうだが、カウンターがメインの小さな店内は映画のような居心地の良さがある。夏の夜、炭火でじっくり焼いた串を頬張りながら一杯…うん、思い出しただけでちょっと幸せな気分になる。

●やきとり 鳥てん(札幌市中央区南6条西3丁目 むつみ会館1F、TEL:011-518-4739)

「居酒屋兆治」1983年/降旗康男監督/出演・高倉健、加藤登紀子、大原麗子、田中邦衛/126分

新目七恵(あらため・ななえ)
札幌在住の映画大好きライター。観るジャンルは雑食だが、最近はインド映画と清水宏作品がお気に入り。朝日新聞の情報紙「AFCプレミアムプレス」と農業専門誌「ニューカントリー」で映画コラムを連載中。

ZINE「映画と握手」
新目がお薦めの北海道ロケ作品や偏愛する映画を、オリジナルのイラストと文で紹介するA3四つ折りサイズの手作りミニ冊子。モノクロ版は、函館の市民映画館「シネマアイリス」、札幌の喫茶店「キノカフェ」、音更のカフェ「THE N3 CAFÉ」で随時配布中。

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