小説家の筆が描いたまち。書かれた時代と現在。土地の風土と作家の視座。
「名作」の舞台は、その地を歩く者の眼前に何かを立ちのぼらせるのだろうか。
*この連載は、作家の合田一道氏が主宰するノンフィクション作家養成教室「一道塾」(道新文化センター)が担当しています。
第15回

(日本語) 札幌(石川啄木)

あらすじ

明治の函館大火で職を失った石川啄木が、生活のため、単身札幌に向かう。札幌に行くまでの経緯、そこで新聞社に就職した啄木の暮らし等の私小説である。 札幌では、童謡「七つの子」や「赤い靴」を世に出した野口雨情と初対面する。たった2週間の滞在期間であったが、啄木は、札幌を「美しき北の都」と、強い印象を持った。

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石川啄木(いしかわ・たくぼく)

1886~1912年。本名 石川一。岩手県生まれ。20歳で詩集「あこがれ」を出版後、詩人・歌人として知られるようになる。1907年5月から1908年3月まで北海道に滞在。上京後、肺結核で没する。その後、歌集「悲しき玩具」「一握の砂」など代表作が出版される。
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