小説家の筆が描いたまち。書かれた時代と現在。土地の風土と作家の視座。
「名作」の舞台は、その地を歩く者の眼前に何かを立ちのぼらせるのだろうか。
*この連載は、作家の合田一道氏が主宰するノンフィクション作家養成教室「一道塾」(道新文化センター)が担当しています。
第38回

(日本語) 箱館売ります-土方歳三蝦夷血風録(富樫倫太郎)

あらすじ

榎本武揚、土方歳三らの旧幕府軍は、新政府軍から箱館を奪還し、蝦夷島政権をつくる。その混乱に乗じて、広大な土地を手に入れようと目論むプロシア人兄弟は、蝦夷島政権幹部に近づく。軍資金不足などであえぐ同政権は、土地の租借料を目当てに契約の締結を進めるが、プロシア人兄弟の背後には、領土を広げようと企む大国ロシアの策謀が見え隠れする。

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富樫倫太郎(とがし・りんたろう)

1961(昭和36)年函館市生まれ。北大卒業後、1998(平成10)年『修羅の跫(あしおと)』で作家デビュー(第4回歴史群像大賞)。「陰陽寮」、「妖説 源氏物語」各シリーズなどの伝奇小説、「軍配者」シリーズなどの時代小説、警察小説などジャンルは幅広い。2011(平成23)年『早雲の軍配者』で第32回吉川英治文学新人賞候補。日本推理作家協会所属。
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