小説家の筆が描いたまち。書かれた時代と現在。土地の風土と作家の視座。
「名作」の舞台は、その地を歩く者の眼前に何かを立ちのぼらせるのだろうか。
*この連載は、作家の合田一道氏が主宰するノンフィクション作家養成教室「一道塾」(道新文化センター)が担当しています。
第59回

(日本語) 竜血の山(岩井圭也)

あらすじ

戦前の道東で、那須野寿一は巨大な水銀鉱山を発見し、高島財閥の財力で発掘に努める。辺気沼(へんきとう)の近くに住んでいる「水飲み」一族の榊芦弥は、那須野の息子源一と共に第一線で働く。戦時中は好景気に沸いたが、戦後は労組問題、水銀中毒、不可解な事件により、鉱山は崩壊へと向かう。

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岩井圭也(いわい・けいや)

1987(昭和62)年~。大阪府出身。北海道大学大学院修了。2018(平成30)年に『永遠についての証明』で第9回野性時代フロンティア賞受賞。代表作に『ポロロッカの子』、『水よ踊れ』。
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