長引くコロナ禍、自宅で過ごす時間が増えたことで、すまいに対する意識も変わりつつあるようです。
戸建てかマンションか、新築か中古かなど、すまいにはさまざまな選択肢があるなかで、いま「すまいづくり」には何が求められているのでしょう。最近の動向について三井ホーム北海道で聞きました。

三井ホーム北海道は札幌と函館に営業所を設け、道央圏と函館エリアを中心に新築一戸建てとリフォーム事業を手掛けています。
高級注文住宅というイメージが強いので、顧客の年齢層もそれなりに高いのだろうと想像していましたが、実際は世代の幅が広いのだそう。新築営業を担当する近藤良太さんは「今は低金利で40年ローンが組めることもあり、20代後半から30代のお客さまも多くいらっしゃいます」と話します。
新築着工件数は年間で80〜90棟ほど。近藤さんは「2018年の胆振東部地震以降、耐震性能や構造に注目する方が増え、さらにコロナの影響で家を自分たちの理想の空間にしたいというお客さまも増えた」と感じています。

豊平モデルハウスリーダーの近藤良太さん(右)、リフォーム室長の工藤宇之さん(左)

そもそも三井ホームは床・壁・天井の6面体を1単位として空間をつくる北米生まれの2×4(ツーバイフォー)工法をいち早く日本に広めた会社。現在はさらに進化したプレミアム・モノコック工法で、高断熱・高気密のすまいを実現しています。
「北海道でも最近は冬の断熱性能より夏の猛暑を心配される方が多く、当社の全館空調システム《スマートブリーズ》が好評です。これは冷房・暖房・除湿・加湿・空気清浄・脱臭・換気を1台で全て行う設備で、部屋ごとにパネルヒーターを設置する必要がなく、インテリアの自由度が高いのがメリットです」
近藤さんは担当する豊平モデルハウスで、全館空調の快適さを体感してもらいながら、お客さまに説明するようにしているそうです。

現在、三井ホーム北海道のモデルハウスは札幌市内に3カ所あり、それぞれ全く違うテイストのデザインで設計されています。
「三井ホームは完全オーダーメイドの注文住宅です。お客さまの好みやご希望に合わせて、社内の設計士だけではなく外部の建築家の先生をアテンドさせていただくケースもあります。当社の強みは『三井ホームっぽい住宅イメージがないこと』かもしれません。家という形ではなく、『最終的にお客さまにご満足いただけるすまい』となることを重視しています」


モデルハウスは札幌市内に3カ所。アウトドアビリングのある豊平(冒頭の写真)、スキップフロアの北24条(上)、南欧の洋館をイメージした宮の沢(下)と、全く違うデザインで展開されている

近年はリフォーム事業にも力を入れています。リフォーム室長の工藤宇之さんはその理由についてこう話します。
「当社でお引き渡しした新築物件が北海道内に3000棟ほどあります。おおむね築20年を超えるとお客さまの家族構成やライフスタイルが変化してリフォームニーズが増えてきます」
修繕のみでなく間取り変更など大規模なリフォームもあります。もちろん三井不動産グループの物件に限らず、他社物件のリフォームも請け負います。特にここ数年は新築マンションの価格が高騰しているため、中古マンションを購入してフルリフォームするケースが右肩上がりで増えているそうです。

インターネットでリフォーム会社を探す公募型サイトからの依頼も増えています。加盟するリフォーム会社が自社の強みを売り込み、受注につなげます。
「当社のモットーはお住まいのご自宅をもっと好きになるための提案をすること。現実と理想にギャップが生じているのなら、どう解消するべきか、ライフスタイルにあった最適なプランをご提案するために、『聞く力、寄り添う力、提案力』をいつも心がけてお客さまと向き合っています」と工藤さん。その姿勢を理解して依頼してくれるお客さまが少なくないようです。

リフォームのビフォー(上)&アフター(下)。ダイニングへの通路になっていたリビングの動線を整理。通る場所とくつろぐ場所を分けて落ち着く空間に

三井不動産グループの総合力を活かしたサービスや支援もあります。
「新築の場合は土地探しから始める方が大半なので、三井のリハウスを通じてご希望に添う土地をご案内できます。また所有するマンションを売却して、その資金で戸建てを新築して住み替えるようなお手伝いもスムーズです。最近は中古マンションの相場が上昇し、購入時より高く売れるケースもあってお客さまに大変喜んでいただきました」
新築担当の近藤さんがこう言うと、リフォーム担当の工藤さんも続けます。
「リフォームでは去年、三井ガーデンホテルと連携して『ホテル住まいキャンペーン』を実施しました。コロナ禍にご自宅に多くの作業員が出入りするのは不安という方に、施工の間、ホテルで生活していただく企画です。今年も期間を決めて行う予定でいます」
不動産売買からマンション開発、ホテル運営まで幅広く手掛ける三井不動産グループ力を活かしたサービスだといえるでしょう。

三井ホームの家は基準を超えるスペックを標準装備した、ハイクオリティで安心・安全なすまいです。
「たとえば積雪荷重は、地域ごとに定められている基準を超えるスペックで設計されています。基礎についてもコンクリート強度が高く、解体の際には作業される方から『三井の基礎は壊しづらい』という声をいただきます。より高い安全性を確保して高いクオリティを追求する分、価格は高くなりますが、いざというときにこそ安心・安全を提供できるのがすまいだと考えています。また当社はこうしたハード面のみならず、お客さまも気づいていないニーズや悩みを探りすまいづくりに反映するという、ソフト面でもハイクオリティでありたいと心がけています」
近藤さんは目に見えない部分にこそ大きな違いがあると強調します。

コロナ禍以降、リモートワークを意識した間取りや、蛇口を触らなくていいタッチレス水栓への変更など、これまでにないニーズが生じる一方で、ウッドショックといわれる部資材単価の高騰、半導体不足によるボイラーや食洗機の品薄など、さまざまな影響も表面化。住宅業界にも逆風が続きます。
そうした苦境の中でも三井ホームでは、3Dカメラを使ったVRでモデルハウスを見学できるようにしたり、リモートで打ち合わせを行ったりと、新しいアイデアと技術を駆使しながら、お客さまの憧れをかたちに、世界にひとつだけのすまいづくりを地道にこつこつと続けています。

2018年に新築した木造3階建ての社屋。社内にはこうした木造社屋をはじめ、クリニック開業、高齢者施設の建設などを手掛けるコンサルティング事業部という部署もある

■三井ホーム北海道株式会社
北海道札幌市中央区北10条西2丁目1番地2 
TEL: 0120-204331
https://www.mitsuihome-hokkaido.com


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