明治新政府軍の軍艦の一片。

朝陽船名板

写真提供/市立函館博物館

写真提供/市立函館博物館

明治新政府軍の軍艦「朝陽」の船名が記された板。

朝陽(300t)は江戸幕府が咸臨丸とともにオランダに発注した軍艦だが、明治新政府に引き渡され、箱館戦争では新政府の軍艦として戦った。
1969年5月の箱館湾内での海戦で、旧幕府軍で唯一大破をまぬがれた軍艦「蟠龍」が放った砲弾を火薬庫に受け、爆発沈没した。

朝陽は1928(昭和3)年に引き揚げられたが、大砲などの金属品は太平洋戦争時に進められた金属資源の回収で供出させられた。しかし隠されて残ったものもあり、そのひとつが、函館水天宮(函館市東雲町)で野外保存されている大砲(長さ1.36メートル)だ。

谷口雅春-text