大通とすすきのエリアのちょうど間にある、都通り沿いのビル7階。エレベーターを降りていちばん奥の扉を開けると、落ち着いたバーの空間にたどりつきます。ここは、the bar nano.(ザ バー ナノ)。じもと北海道で作られる食品をなるべく使い、メニューに活かすことで生産者を応援しているお店なのです。
the bar nano.は、食をとおして地域の環境や生物多様性への理解を広めようと活動しているNPO法人サッポロ・ミツバチ・プロジェクト(愛称「さっぱち」)の活動に共感する、パートナー店。同店のメニュー「りんごと大通産はちみつのカクテル」と「北海道産チーズ5種盛り合わせ&大通産はちみつを添えて」で使用している「さっぱち蜂蜜」は、お店の近くを飛びまわるミツバチたちが蜜を集めて大通のビル屋上で採れた、まさに「じもとの味」です。
「さっぱち蜂蜜」のユニークな特長としてあげられるのは、採蜜日ごとにビンづめされる点です。決まった場所に巣箱を置く「定地養蜂」という方法で、大通のど真ん中で6月から9月頃までの期間、そのまわりに咲くさまざまな花の「百花蜜」を採ります。クローバーやニセアカシアといった特定の花の「単花蜜」とは異なります。同じ場所に巣箱を置いていると、咲く花が移り変わり、ミツバチがもとめる花の種類も変わり、さらに天候の影響で動植物の環境も変化するため、蜂蜜の味は均質ではありません。ですが、それが「さっぱち蜂蜜」の良さだと、the bar nano.の水野麻莉江さんは言います。「時期によって蜂蜜の特徴がちがうことがわかり、そのことで四季を意識することができるのです」。
「北海道産チーズ5種盛り合わせ&大通産はちみつを添えて」は、一度に5種類ものチーズが味わえる一皿。「お出しする蜂蜜とチーズの相性を試してみるのも楽しいですよ」と水野さん。カクテルやチーズを通じてカウンター越しの会話が広がる光景が、目に浮かぶようです。「りんごと大通産はちみつのカクテル」は、りんごに蜂蜜という黄金の組み合わせを実感する一品。互いに調和しつつ、同時に、口に含んだ時に蜂蜜そのものの味もしっかりと広がります。
the bar nano.では通年で「さっぱち蜂蜜」のメニューを提供していますが、季節限定で、同じくさっぱちパートナー店のホテルオークラ札幌とばんけいスキー場カフェテラス ベルクヒュッテにて、さっぱちメニューが登場します。おいしいものから世界が広がるって、素敵ですね。
●the bar nano.
場所:北海道札幌市中央区南3条西3丁目都ビル7階 TEL:011-231-2688
期間:通年
<さっぱち蜂蜜使用メニュー>
「りんごと大通産はちみつのカクテル」1300円(税込)
・生のりんご果実とフランス産りんご蒸留酒カルバドス「シャトードブルイユ」をベースに、蜂蜜で甘味をつけたカクテル。ノンアルコール(1000円)も可。
「北海道産チーズ5種盛り合わせ&大通産はちみつを添えて」1100円(税込)
・生産者の違う北海道産チーズ5種類が一度に味わえる。「さっぱち蜂蜜」と合わせて、北海道産どうしのマリアージュを楽しめる一皿。
WEBサイト
●ホテルオークラ札幌「さっぱちウィーク」
場所:ホテルオークラ札幌1階ラウンジ プレシャス(北海道札幌市中央区南1条西5丁目) TEL:011-221-2403
期間:第一期 2017年2月6日(月)~12日/第二期 2月19日(日)~26日(日)
「フレンチトースト~さっぱち蜂蜜添え」(第一期、第二期とも提供)1790円(税サービス料込)
・前日から仕込み、焼き方から温度にまでこだわって「ふんわり、ぷるん」と仕上げた新食感のフレンチトーストに、さっぱち蜂蜜をかけて。コーヒーまたは紅茶付きなのも嬉しい。
「さっぱちロール」(第一期のみ提供)440円(税込、店内でお召し上がりの場合はサービス料別途10%)
・さっぱりとした口当たりのクリームと蜂蜜ゼリーとゆずピール入りゼリーを縞模様の生地で巻き込んだ、爽やかな風味のロールケーキ。
●ban.K カフェレストラン ベルクヒュッテ
場所:北海道札幌市中央区盤渓410番地 ばんけいスキー場内 TEL:011-641-0071(代表)/090-1381-4004(直通)
期間:2016年12月17日~スキー場クローズまでで ※はちみつがなくなり次第終了