小説家の筆が描いたまち。書かれた時代と現在。土地の風土と作家の視座。
「名作」の舞台は、その地を歩く者の眼前に何かを立ちのぼらせるのだろうか。
*この連載は、作家の合田一道氏が主宰するノンフィクション作家養成教室「一道塾」(道新文化センター)が担当しています。
第66回

(日本語) マドンナのごとく(藤堂志津子)

あらすじ

札幌の広告代理店に勤める35歳のキャリアウーマン優子は、10歳年下の自衛官唐沢と同居生活を始める。その後、唐沢と別れて郁馬と同居をする。ふたりは防衛大学校を卒業した同期のエリート自衛官で、身長180センチの引き締まった筋肉質の体型や真面目な性格がよく似ていた。この二人の若き男性から、共通のマドンナで居てほしいと頼まれる。

Sorry, this entry is only available in Japanese.


藤堂志津子(とうどう・しづこ)

札幌北高等学校、藤女子短期大学国文科卒業。19歳で第一詩集『砂の憧憬』を刊行。29歳で発表した小説「鳥、とんだ」が『北海道新鋭小説集1978』に採録され、注目される。38歳の時「マドンナのごとく」を発表し北海道新聞文学賞を受賞。1988年『熟れてゆく夏』で直木賞受賞。
Share this article