
囚人への懲罰として足につけられていた実物の鉄丸。見た目にも、ひやりと冷たくずっしり重い鉄の感覚が伝わってくる。すべての囚人につけられていたわけではなく、規則違反や脱走など問題を起こした場合に科せられた。
尺貫法で六百匁(もんめ)・八百匁・一貫(いっかん)と3つの重さがあり、囚人の体格に合わせて使い分けていたという。これは一番重い一貫(約3.75kg)で、この博物館には、ほかの2種類は残っていない。一部分が錆びて剥げたようになっているのは、引きずってできた跡か。そう想像すると生々しい。
樺戸集治監(かばとしゅうちかん)では、廃監となる1919(大正8)年まで使用されていた。