小説家の筆が描いたまち。書かれた時代と現在。土地の風土と作家の視座。
「名作」の舞台は、その地を歩く者の眼前に何かを立ちのぼらせるのだろうか。
*この連載は、作家の合田一道氏が主宰するノンフィクション作家養成教室「一道塾」(道新文化センター)が担当しています。
第24回

(日本語) 萌える大草原(玉井裕志)

あらすじ

別海町の元酪農家で作家でもある玉井裕志の自伝的小説。夢を抱いて入植したものの、厳しい風土や過酷な労働が待ち構えていた。その上、娘の交通事故による長期入院という試練も襲い掛かってくる。そんな中でも、希望を失わずに、前向きに生きていく一酪農家とその家族の姿を描く。

Sorry, this entry is only available in Japanese.


玉井裕志(たまい・ひろし)

昭和9(1934)年、釧路市生まれ。昭和33(1958)年、別海町に入植。酪農のかたわら、文芸サークル「朝霧」を結成し、文学活動を続ける。「萌える大草原」は昭和61(1986)年、第21回北海道新聞文学賞佳作賞を受賞。他の代表作として「排根線」「蒼原の果て」など。北海道の酪農を描いた山田洋次監督の映画「家族」「遙かなる山の呼び声」に協力。別海町在住。
Share this article