小説家の筆が描いたまち。書かれた時代と現在。土地の風土と作家の視座。
「名作」の舞台は、その地を歩く者の眼前に何かを立ちのぼらせるのだろうか。
*この連載は、作家の合田一道氏が主宰するノンフィクション作家養成教室「一道塾」(道新文化センター)が担当しています。
第41回

(日本語) 新十津川物語(川村たかし)

あらすじ

明治22(1889)年8月、奈良県十津川村は前代未聞の集中豪雨に見舞われる。三日三晩降り続いた雨は山津波を引き起こし、村は崩壊した。村人の三分の一が家屋敷を失い、新天地を求めて北海道への開拓移住を決めた。両親を失い姉は嫁いで行った、津田フキ9歳はたった一人の身内である兄照吉17歳と共に、十津川村を後に北へ向かう旅人となる。

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川村たかし(かわむら・たかし)

1931(昭和6)年奈良県生まれ。日本ペンクラブ、日本文芸家協会、日本児童文学者協会などの会員。『新十津川物語』全10巻は、路傍の石文学賞、日本児童文学者協会賞などを受賞。
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