小説家の筆が描いたまち。書かれた時代と現在。土地の風土と作家の視座。
「名作」の舞台は、その地を歩く者の眼前に何かを立ちのぼらせるのだろうか。
*この連載は、作家の合田一道氏が主宰するノンフィクション作家養成教室「一道塾」(道新文化センター)が担当しています。
第56回
(日本語) ふるさと12ヶ月(森田たま)
あらすじ
札幌で生まれ育った森田たまは少女時代を過ごした故郷の一年を月毎に、自然、風景、食べ物、生活、学校行事などの風物を随筆集に綴った。北海道人の感性で懐かしく繊細な観察眼で、流れるように描写していく。
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森田たま
(もりた・たま)
明治27年(1894)―昭和45年(1970)。北海道の女流作家第一号。庁立札幌高女を中退後上京し、森田草平に師事する。随筆で評価され、現代の清少納言と言われた。著作に『もめん随筆』や小説『石狩少女』などがある。晩年は、参議院議員に。
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