小説家の筆が描いたまち。書かれた時代と現在。土地の風土と作家の視座。
「名作」の舞台は、その地を歩く者の眼前に何かを立ちのぼらせるのだろうか。
*この連載は、作家の合田一道氏が主宰するノンフィクション作家養成教室「一道塾」(道新文化センター)が担当しています。
第62回

(日本語) 六つの村を越えて髭をなびかせる者(西條奈加)

あらすじ

天明5(1785)年、蝦夷地開拓を視野に幕府の見分隊が派遣され、先住民族アイヌの窮状を知った隊員の最上徳内は、力を合わせて蝦夷を拓きたいと願う。だが政権交代で開拓の政策は打ち切られる。新政権に代わり、開拓の役人に指名された徳内は固辞するが、未踏の大地とアイヌの人々への思いが沸き上がる。

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西條奈加(さいじょう・なか)

1964年、中川郡池田町生まれ。2005年、第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞した『金春屋(こんぱるや)ゴメス』でデビュー。2021年『心(うら)淋し川』で第164回直木賞を受賞。
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