小説家の筆が描いたまち。書かれた時代と現在。土地の風土と作家の視座。
「名作」の舞台は、その地を歩く者の眼前に何かを立ちのぼらせるのだろうか。
*この連載は、作家の合田一道氏が主宰するノンフィクション作家養成教室「一道塾」(道新文化センター)が担当しています。
第33回

(日本語) 尋ね人(谷村志穂)

あらすじ

恋人と仕事を失い、人生の岐路に立つ37歳の杉田李恵のもとに、郷里の函館市に一人暮らす母親美月が末期ガンだと知らせが届く。昭和29年の台風が引き起こした青函連絡船洞爺丸転覆の大事故、街の記憶…。母の最後の願いである過去を辿る旅路に、母娘の物語が紡がれる。

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谷村志穂(たにむら・しほ)

昭和37(1962)年、北海道札幌市生まれ。平成2(1990)年、ノンフィクション『結婚しないかもしれない症候群』がベストセラーに。翌年、小説家デビュー。2003年、『海猫』で島清純愛文学賞を受賞。
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