小説家の筆が描いたまち。書かれた時代と現在。土地の風土と作家の視座。
「名作」の舞台は、その地を歩く者の眼前に何かを立ちのぼらせるのだろうか。
*この連載は、作家の合田一道氏が主宰するノンフィクション作家養成教室「一道塾」(道新文化センター)が担当しています。
第32回

(日本語) 飢餓海峡(水上勉)

あらすじ

戦後間もなく、大型台風の影響で大火の被害があった北海道の漁師町である岩幌町(モデルは岩内町)で質屋一家四人が惨殺された。さらに、青函連絡船の沈没の遺体収集作業中、函館で身元不明の死体が二体発見された。この二つの事件が関係したために調べていくと、事件の舞台はこの後、大湊、川内町、東京、舞鶴へと移っていく。

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水上勉(みずかみ・つとむ)

1919年(大正8年)~2004年(平成16年) 福井県出身。立命館大学文学部中退。編集者、洋服の行商など様々な職種を経て、1961年(昭和36年)に「雁の寺」で直木賞。1971年(昭和46年)に「宇野浩二伝」で菊池寛賞。代表作に「五番町夕霧楼」、「越前竹人形」。息子の窪島誠一郎も作家。
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