小説家の筆が描いたまち。書かれた時代と現在。土地の風土と作家の視座。
「名作」の舞台は、その地を歩く者の眼前に何かを立ちのぼらせるのだろうか。
*この連載は、作家の合田一道氏が主宰するノンフィクション作家養成教室「一道塾」(道新文化センター)が担当しています。
第45回

(日本語) 小さい予言者(浮穴みみ)

あらすじ

戦時中、上空知という炭鉱町にタクトという不思議な少年が現れる。炭鉱町にはびこる不自由さを皮肉ったいたずらは、子どもたちの喝采を浴びる。「日本は負ける。炭鉱は終わる」という予言と共に、タクトは姿を消す。友人の範夫は、人生の晩年に炭鉱町を再び訪れ、タクトの予言を噛みしめる。

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浮穴みみ(うきあな・みみ)

1968年旭川市生まれ。 2008年「寿限無 幼童手跡指南・吉井数馬」で第30回小説推理新人賞受賞。 2018年「鳳凰の船」で第七回歴史時代作家クラブ賞受賞。本書は「鳳凰の船」「楡の墓」に続く北海道開拓三部作の完結編にあたる。
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