小説家の筆が描いたまち。書かれた時代と現在。土地の風土と作家の視座。
「名作」の舞台は、その地を歩く者の眼前に何かを立ちのぼらせるのだろうか。
*この連載は、作家の合田一道氏が主宰するノンフィクション作家養成教室「一道塾」(道新文化センター)が担当しています。
第64回

(日本語) 姉妹(畔柳二美)

あらすじ

山の中に建つ発電所で、両親と5人の子供たちは、四季折々の自然に親しみ村人との素朴な触れ合いの中で、伸び伸びと暮らしていた。長女の圭子が15歳、次女の俊子が12歳になった春、二人は札幌の女学校に入学して、都会の生活がはじまる。

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畔柳二美(くろやなぎ・ふみ)

1912(明治45)年―1965(昭和40)年。千歳市生まれ、札幌の北海高等女学校(現大谷高校)卒業。佐多稲子に感銘を受け上京する。戦争未亡人になり、執筆活動を始める。『姉妹』は毎日出版文化賞を受け、映画化される。晩年は身体の不調に苦しみ、腹部癌で53才の誕生日前日に亡くなる。『こぶしの花の咲く頃』『風と雲と』など故郷を舞台にした作品を多く残した。
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