プロローグ
札幌の中心部。創成川の東一帯を、「創成東」と呼ぶ。地域の歴史は明治初期、開拓使の器械場にさかのぼる。いくつもの空白や光と影の移ろいを経て、このまちの独特のたたずまいが、いまさまざまな人を新たに動かし始めている。古くて新しい札幌の下町「創成東」を、カイが歩いてみた。
2017/01/18
時代を生き抜く、名物商店街
知っているけど、行ったことはないという札幌市民もいるだろう。創成川沿いにある「二条市場」。すっかり観光地というイメージだが、札幌市中心部からは創成東エリアの玄関口にあり、まち歩きの起点に絶好の場所。ということで、ここから始めてみませんか。待ち合わせは、二条市場で。
2017/01/18
「Nijo Fish Market」と呼ばれ海外の観光客も足を運ぶ札幌の「二条市場」。人気なのは嬉しいが、明治初期から“市民の台所”だった歴史を知ると、遠い存在になってしまったようで少し切ない。そこで、あえて二条市場のみなさんに質問。札幌在住の私にオススメ、ありますか?
2017/01/25
二条市場が好きだ、と言ったら、あなたは何と答えるだろう。「そうなんだ!」と驚くだろうか。それとも、「何をいまさら?」とあきれるだろうか。約150年の歴史を持つ札幌・二条市場。歩いて、食べて、話を聞いてわかったこと。長ーく愛されるのには、理由(ワケ)がある。
2017/02/01
テレビ塔のたもと、2011年春に誕生した「創成川公園」。幅30m、全長820m。大通公園の約半分という小さな公園だが、緑とアートに彩られ、歴史を抱く散策スポットだ。朝、昼、夜…と歩いてみると、実ににぎやか。豊かな“音”に満ちている。
2017/03/15
頓宮という「磁場」を活かす、つくる、つなげる
TALK-1 暮らし、働く人が感じる創成東~頓宮を舞台に始動する
創成東に佇む小さな神社。知る人は、親しみを込めて「頓宮さん」と呼ぶ。正式には「北海道神宮 頓宮」。2年ほど前からここへ地域を想う人たちが集まりはじめているという。創成東でどんな“まち”をつくるのか? 頓宮という「磁場」へ引きつけられた人たちの声を聞いた。
2017/01/25
TALK-2 まちの再生は人と人のつながりから~頓宮と下町マルシェ
北海道神宮「頓宮」。美しい神明造りの拝殿の前に立つと、その凛とした雰囲気に、都心にいることを忘れそうになる。「頓宮さん」とも呼ばれるこの場所で、2年前から開催されている「さっぽろ下町マルシェ」。まちの神社を舞台に始まった新たな動きを聞く。
2017/02/01
TALK-3 札幌の下町がつくるモノ・コト~ふたたび頓宮に人は集う
北海道神宮「頓宮」には、札幌最古の“狛犬”がいる。この狛犬には、縁結びの御利益があると評判になり、「都心の隠れたパワースポット」をお参りする若い人が増えているという。人々をひきつける小さな神社から、まちづくりのパワーがいよいよ動き出そうとしている。
2017/02/08
キーワードで歩く創成東
創成川の東、目の前に豊平川を臨む場所で銘酒「千歳鶴」を造る日本清酒株式会社は、現存する北海道最古の酒蔵。仕込み水は札幌の母なる川、豊平川の伏流水だ。醸造所地下の深さ150mの井戸から清浄で適度なミネラルを含む水をくみ上げ、北国らしい淡麗な酒を造り続けている。
2017/02/08
バスターミナルの地下に「ザ・昭和」な雰囲気の食堂街がある。以前から話には聞いたことがあった。場所もちゃんと分かっていた。でも実際に足を踏み入れたのは、今回が初めて。昭和の風情が色濃く漂うディープなスポット「中央バス札幌ターミナルの地下食堂街」を訪ねてみた。
2017/02/15
最近、「ゲストハウス」という言葉をよく聞くようになったが、ゲストハウスってなに?という人も少なくない。ホテルや旅館とどう違うのか、ゲストハウスとは、いったいどういうところなのか。さっそく、創成東に誕生したばかりのゲストハウス「雪結(yuyu)」に泊まってみた。
2017/02/22
サイドストーリー
「創成東」の東西の境界には教会が位置している。まちづくりが急ピッチで進む明治期の道都で、教会はどのような存在だったのだろう。境界と教会について考えてみる。
2017/04/05
創成川と豊平川で東西を区切られた「創成東」は、白石村や豊平町が札幌市と合併するまで、ながく札幌の東南端でありつづけた。それは貧しい人々が豊平川の川べりへと吹き寄せられるように集まった、格差の時代でもあった。
2017/04/12